はっぴー×2 ばーすでー |
| ※1/30は、徳山さんのバースデーでしたv 遅れちゃいましたが、ハッピーバースデー!! 徳山さん・・・矢車さんの歳まで、あとひとつですね(^^; はっぴー×2 ばーすでー 一年に一度の、この日。 兄貴に何かプレゼントを贈りたかったけど、あいにく先立つものがなくて。 歌だったら俺の18番なのに、兄貴は、「お前のとんがり帽子はもう見たくない」なんて言うし。 兄貴って、あの時サルにいたっけ? まあ、それはともかく。 「・・・兄貴、俺にして欲しいこととか、ない?」 「別に」 素っ気無い兄貴の答えを聞いて、俺は溜息をつく。 そう返されるだろうことは予想がついてたので、俺はめげずにねばった。 「じゃ、さ。今日の夕食は俺が作ってあげる」 「いらん」 「肩凝ってない?肩たたきしてあげよっか」 「・・・そこまで歳じゃない」 サザ●さんのカ●オ並みの提案は、ことごとく兄貴に却下された。 白々とした空気が流れる。 我ながら、俺ってKYR。 いや、そういう話じゃなくて。 「『ない』以外の事何か言ってよ、兄貴!」 ゆさゆさと兄貴の腕を揺さぶってみた。 腕組みしたまま面倒くさそうに、兄貴は俺にチラと目を向ける。 それでも俺はSKN。 「・・・なら、プレゼントはお前自身でいい」 「え?」 兄貴はニヤニヤと意地悪な笑みを浮かべていて。 ちょっと、今ここでその展開はマズいんじゃ。 KYRな俺は、ちゃんとPTAってものを心得てるし。 「略語ばかり使うな、JKかお前は。それに、PTAじゃない、TPOだ」 「・・・あれ?」 うっかり声に出ていたらしく、兄貴に指摘されてしまった。 もう、なんの話をしているのやら。 「どうしてそんな言い方するんだよっ。俺、ただ兄貴を祝ってあげたいから・・・」 MK5・・・じゃなくて、マジで切れる5秒前。 思わず声を荒げる俺に、 「それが、違うんだ」 ピシャリと、でもこの上なく優しい表情で兄貴が言う。 「俺が祝ってもらう必要はない。・・・そもそも生まれてきたのは、俺の意思じゃないからな」 「そんなの・・・っ」 俺が反論しようとすると、手で「ストップ」と合図する兄貴。 「だが、俺に命をくれた人、そして俺を生かしてくれる人たちがいる」 自分を取り巻く人々に、あらためて感謝する日。 それが、誕生日だ、と 「・・・だから、プレゼントはお前でいい。お前が、ここにいればいい」 そっぽを向いてるため、兄貴がどんな顔をして言っているのか分からない。 だけど、なんとなく想像できた。 大切な人が、自分の傍にいてくれて笑顔を向けてくれる。 たったそれだけのことが、どんなに嬉しいか、俺は知ってる。 その人が幸せなら、俺も幸せで。 温かいものが心の中を満たしていくのを感じながらも、 「・・・安上がりだね、兄貴って」 ついそんな台詞が口からこぼれ落ち、兄貴にジロリと睨まれてしまった。 当たり前のように、この日常はあるけれど。 たまには、俺も兄貴みたいに感謝してみよう。 兄貴の感謝に上乗せして・・・。 ハッピー×2、バースデー。 END |
さくし |
| 【GSL編】(笑) 矢車さんは優しそうな顔をしながら、結構スパルタだ。 この前、俺が提出した書類の中で『カブト』と書くところをついうっかり『ダブト』と書いてしまった。 そしたら、「映画版にもダークカブトがいるのか!?」とZECTは大騒ぎになってしまい、その結果俺は矢車さんからこってり絞られた。 ZECT内のトイレ掃除一週間という罰付きで。 東●公式だって「ケタック」という表記ミスをしてるのに、なんで俺ばっかり・・・。 とは思っても、口答えなどできない。 仕方なくトイレ掃除に励む俺の前を、女性隊員たちがヒソヒソ話をしながら歩いていく。 「矢車さんて、・・・・・よね」 「そうそう」 ちょうど「・・・・・」の部分がよく聞こえなかったんだけど。 何の話だったんだろうと思っていると、今度は大和さんと矢車さんが歩いてきた。 白いゴムの帽子とマスクを付け、かっぽうぎのような掃除のおばちゃんスタイルの俺を、矢車さんは気付かないようだ。 自分で命令したくせに・・・。 「まったく、お前は・・・・・だな」 「どうも」 さっきの女性隊員が言ったのと同じ台詞を大和さんは矢車さんに言っている。 矢車さんのほうも、まんざらではないみたいだ。 そうなのかな、と俺は考えてみる。 今まで思ってもみなかったけど、矢車さんてそういう評判? 掃除を終えて暇になった俺は、矢車さんの観察を始めた。 長めの前髪をかき上げる仕草とか。 少し首をかしげて話すその話し方とか。 ・・・うん、言われてみれば確かにそうかもしれない。 「・・・どうした?」 ジロジロ見つめる俺の視線に、矢車さんはあからさまに不審を抱いている。 「・・・あ、いえ。矢車さんて、ほんとセクシーなんだなぁ、と」 その瞬間、ピシリと空気が凍り付いた気がした。 危うい雰囲気を感じ取り、俺は慌てて弁解する。 「だ、だって、大和さんも言ってたじゃないですか! 矢車さんはセクシーだ、って」 あの時あの場にいたのが俺だとバラしてるようなものだったけど、構っていられない。 矢車さんの怒りのオーラが、あまりに凄まじかったから。 「お褒めにあずかり光栄だが」 矢車さんはにこりと笑う。その笑顔がコワイ。 「・・・『セクシー』じゃなく、『策士』と言ったと思うがな」 "さ・く・し"と、ゆっくりと繰り返す矢車さん。 俺はサァー・・・と血の気が引いた。 ああ、運命はいつだって残酷だ。 こうして、俺のトイレ掃除の仕事はさらに半年間延長されることとなった。 こんな調子で、いつ出世できるんだろう、俺。 やっぱり矢車さんは、スパルタだ。 |
ざびー |
| ある日常のひとコマ。 兄貴も俺もやることがなくて、暇を持て余すことが多い。 「クイズやろう、兄貴。俺が質問するから答えてね」 兄貴は面倒くさそうに俺の方を見るだけで返事をしない。 俺は構わず続ける。 だって、いつものことだから。 「その一。"蝶のように舞い蜂のように刺す"といったら、何を思い出す?」 「・・・ザビー」 ぼそっと兄貴が答える。 ほら、乗ってきた。 「その二。唯一カブトを倒したライダーは、キックホッパーともうひとりは誰?」 「ザビー」 よしよし、いい感じ。 「その三。じゃあ、男を次々とっかえひっかえする、尻軽でヘタレなライダーは?」 「影山」 ・・・兄貴、そこまだオチつけるとこじゃないから。 (しかもなんで、俺だけ変身前?) |
さくらげんそう |
| 兄貴、お昼寝中。 「兄貴、兄貴ってば」 ゆすってみても返事がない。 ただの屍のようだ・・・。 「・・・誰が屍だ」 あ、起きた。 目覚めたそばから不機嫌な兄貴の声。 「だって全然動かないからさ」 「眠ってて歩き回ったら変だろうが」 兄貴、曲解しすぎ。 そういう意味じゃないんだ。 「まだ寒いのに、よくこんなとこで眠れるなぁって思っただけだよ」 「以前と比べればだいぶ春らしくなったがな」 兄貴が寝転がっていた土手の桜の木は、満開とはいかないまでも花が咲き始めている。 「桜が満開になったらさ、花見に来ようよ! あ、お弁当作るのはもちろん兄貴ね」 「・・・お前な」 ことさらはしゃいで見せると、兄貴は呆れた顔でため息ひとつ。 よかった、いつもの兄貴だ。 初春の風を受けて、少し青ざめて冷たくなった兄貴の顔。 眠っている兄貴は、あり得ないほど穏やかで・・・。儚くて・・・。 桜の花びらが舞い落ちる中、まるで、永遠の眠りに就いているようで・・・。 さっきの幻想を打ち消すように、俺はブルンブルンと頭を振った。 「お花見なんだから、豆腐はナシね。やっぱ、おむすび!」 「どこの世界に豆腐を持ってく奴がいるんだ」 そもそも花見になど行かん、と兄貴。 「ダメだよ! 絶対行く。そうしなきゃ俺、桜見るたび思い出しちゃうもん」 「・・・?」 嫌なイメージは追い払って。 いい思い出に塗り替えよう。 だって、せっかくの桜。 兄貴と過ごせる、一年で一番綺麗な季節なんだから。 |
そつぎょう |
| そろそろ卒業式のシーズンなんだ。 袴姿の女子大生とか、卒業証書を持った制服姿の学生たちを見るたび、俺は思わず振り返ってしまう。 俺も、もし今大学生だったら・・・なんてことを考えてしまって。 「セーラー服はやめとけ。危ない趣味に走るんじゃないぞ」 なんて、兄貴は的外れなことを言ってくる。 兄貴、俺は時々兄貴が俺のことをどう見てるのか不安になるよ・・・。 「違うって! 卒業の時期なんだなぁって見てただけさ」 一応訂正しておく。 そう。俺の趣味は学生よりも児童・・・って、そうじゃなく! 「卒業か・・・。お前も俺から卒業するか?」 突然兄貴がそんなことを言うから、ますます不安になってくる。 「冗談でもそんなこと言わないでよっ。俺は一生兄貴についていくんだから」 「そうか」 俺の言葉に兄貴は面白そうに笑う。 もしかして、からかわれた? 最近の兄貴は少しイジワルだ。 もし俺が今学生だったら、今頃学校生活を楽しんでいたんだろう。 サークルにでも入って(たぶん漫研だな)、友達と騒いで・・・。 でもそうしたら、きっと兄貴には会えなかった。 「兄貴、いつか俺たちもこの地獄から『卒業』しようね! もちろん一緒にさ」 我ながらヘンなこと言ったかも・・・と思わず兄貴の顔を窺うと。 「ああ」 と、今度は茶化すことなく返事してくれた。 卒業式。人生の節目。 進む道は人それぞれだけど。 どんな道を選んでも、後悔だけはしたくない。 |
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