ダブル★アクション

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vol.4 怪奇とんぼ男


 苦戦しているザビーを気にもかけず、風間は素知らぬ態度で店を出ようとする。
 さすが、男にはどこまでも冷酷非情な奴。

「さあ、行きましょう麗奈さん。ゴンも行くぞ」

 先ほどメイクした美人女性の肩に、さりげなく置いたその手は何なんだ。

「……待て」

 低い声のトーンで、矢車ザビーが制止する。ひしひしと嫌な予感がした。
 突然、矢車さんはザビーの変身を解除したかと思うと、スーツの前をバッとはだけてベルトを衆目にさらした。「キャー! 変質者よぉ」と、買い物客のおばちゃんたちが黄色い声を上げるが、もちろん下にシャツは着ている。

 よくよく見ると、それはライダーベルトで。
 俺は、マントを持ち歩いていただけじゃ飽き足らず、こんなベルトまで身に着けていたようだ。

 どこからか跳んで来たホッパーゼクターをキャッチし、ベルトに装着する「俺」。
 うつむき加減にハァーとやる気なさげな溜息をついて、変身を遂げた。

「風間、その女。瞳の奥に闇が見えるぞ……」
「何だと?」

 よせばいいのに、キックホッパーは訳の分からない因縁をつけるもんだから、風間の眉がピクリと吊り上がった。
 その隙に、麗奈と呼ばれた女にワームが襲い掛かろうとする。
 これだけギャラリーがいる中、おばちゃんは無視で、若い美人に目を付けるとは、このワームもなかなかえげつない。

「麗奈さん、危ない!」

 フェミニストの風間は、ようやく変身する気になったらしい。かわいそうに、ゴンは横でむくれてるけど。

 変身、の声とともに、風間の体をライダースーツが覆う。それを見るや、麗奈はヒッ、と引きつった悲鳴を上げ、風間から身を離した。
 トンボを模したドレイクはそんなにスゴイ面相じゃないのに、そんなに驚くものだろうか。

「れ、麗奈さん……?」

 彼女の反応に、さすがにドレイク=風間もショックを受けた。戸惑いがちに伸ばした手が振り払われて、さらにショックに追い討ちがかかる。

「あなたが……、まさか超神ビビューンだったなんて……!」

 謎の言葉を言い残し、麗奈は顔を手で覆うと、昼メロのように別れを告げて走り去っていった。
 対して、残された俺たちは、ギャグマンガばりに顔に縦線を張り付けて固まったまま。

『超人ビュビューン……?』
「超神ビビューンだ」

 矢車さんが訂正を入れるけれど、20代に入ったばかりの若い俺には分かるはずもない。

「くそっ、よくも麗奈さんを……!!」

 どこに憤りや悲しみをぶつけたらよいか迷った末、ドレイクはその矛先をワームに向けた。完璧に八つ当たりだが、まあいいんじゃないかな。

 シューティングモードで撃ちまくるドレイクに、ワームもひるむ。続いて、ホッパーがキックを入れようとしたまさにその時、ワームはあっさりクロックアップで逃げ出してしまった。
 深追いはしない方がいい、と矢車さんは判断する。

「く……っ!」
 悔しそうに肩を震わすドレイクに、悪いと思いつつ俺は吹き出さずにはいられなかった。



※ビビューンは赤色です。似てるのは目のとこだけかも(^^;
ちなみに、ビビューンを演じたのは『仮面ライダーストロンガー』の荒木茂さんでしたv
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>物書きネット様 

お誘い&書き込み、ありがとうございました。
稚拙な文章しか書けないもので、もっと精進しましてから、ぜひ参加させていただきたいと思います。

 

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