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ザビー・アディクト

ザビー・アディクト(3)

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 メタリックな光彩を放つそのブレスは、蓋の開いたジェラルミンケースの中に納まっていた。
 窓から入る陽の光が反射し、ザビーのシンボルとも言える黄金色の部分が、時折きらりと輝く。

 ザビーブレスを見てみたいという影山とともに、俺はZECTの開発部の一室にいた。
 まだ持ち主のいないザビーブレスは、セキュリティロックのかかった保管庫に眠っている。

 もっとも、暗証番号さえ分かれば簡単に開けられる為、それほど厳重な警備とは言い難い。

「キレイですね……」

 見惚れるように、影山は溜息をもらす。
 けれど、それとは正反対の印象を、俺は持っていた。

「……禍々しい」
「怖い、ですか?」

 ぽつりと呟いた俺の顔を、影山は心配そうに覗き込み、呪いを信じるのか、と問う。

 二年前、ザビーゼクターの開発に携わった一人が、ワームに襲われて死んだ。
 その助手が、不慮の事故で大怪我を負い、ひと月後に死亡。また別の開発者は、ザビーゼクターの完成を待たずに行方不明。
 他にも、事故や行方不明の報告は、いくつも挙がっている。

 そして、ザビーの資格者に選ばれた日下部は、ワームとの戦闘で殉死したと伝えられただけで、詳細は分からない。

「怖いのは、呪いじゃない」

 呪いだとは思わない。偶然でないとすれば、何らかの意図が働いていることになる。
 悪意ある、誰かの意図が。

 日下部の事件からまだ間もないため、俺のザビーへの『テスト』は一週間という余裕を持たされた。
 俺にとっては、願ったり、だ。

「さ、もう行くぞ。ここに長居したくないからな」

 単に、開発部という閉鎖空間が気にくわないゆえに、そう促すと。

「な、なにかマズイことでもあるんですか?」

 影山は、激しい動揺を見せる。
 そんな様に、少々悪戯心が湧いた。

「……知らなかったのか?」

 俺は、夕暮れの赤く染まりつつある空に目をやり、真面目な声で言う。

「空が赤い時は、ザビーゼクターが、血を欲するんだ」

「え……」

 途端に、影山の顔からサーッと血の気が引いた。

「や、矢車さん、それってどういう……」
「ははは。すまない。冗談だ、冗談!」

 我慢できず笑ってしまう俺。
 心臓に悪いんだからやめてくださいよ、と真剣に抗議する影山に、俺は苦笑しながら「悪かった」と謝罪を繰り返す。

 根拠のない、ほんの冗談のはずだった。
 ところが、まさか次の日、それが現実のものとなるとは、誰が予想できただろう。
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