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俺の前で我慢なんかするな

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 見捨てられたくない、という気持ちは、誰もが持っている。
 だが、おそらく相棒は、それが人より少しばかり強いのだろう。





 最近、相棒の様子が微妙におかしい。
 以前は「兄貴、兄貴」と猫のようにまとわりついていたのに、俺に対してどこかよそよそしくなった。

 2、3日前、珍しく熱を出して動けなかった俺の側に相棒はずっと付いてたらしい。食べることも、眠ることもせず。
 親鳥がエサを運んでくるのをじっと待つヒナのように。

 熱が下がって意識が戻ってきた時、目に映ったのは、俺の体にかぶさるようにして覗き込んでいた相棒の顔。
 なぜか、少し傷ついた表情で。

 思い返せば、あの時以来、態度が変わった気がする。
 熱に浮かされて、俺は何か口走ったのだろうか。

 昼から別行動を取っていた相棒がふらりと戻ってきた時、その頬には殴られた青アザがあり、口の端が切れていた。

「……何かあったのか?」
「別に。ちょっとからまれただけ」

 俺が聞いても、そっけなく答える。
 相棒は袖のある右腕で、ぐいと口元の血を拭った。

「兄貴がいなくても、俺、ひとりでちゃんとやれるから」
「は?」
「兄貴のお荷物にはならないから」

 うつむき加減に小さな声で話す影山に、俺は確信した。
 これは、やはり――。

「俺はなんて言ったんだ、熱を出した時?」
「覚えてないの?」
「悪いが、まったく覚えていない。俺は何を言った?」

 再度問うても、相棒は口を開こうとしない。
 とはいえ、自分が言ったことだ。相棒の態度から判断して、言葉の一字一句までは無理としても、ある程度想像はつく。
 俺は片手で顔を覆いつつ、自分の迂闊さを後悔した。

「……悪かった。気にするな、ただのうわ言だ」
「兄貴が謝ることじゃない。ってか、覚えてないんだろ」

 生意気にも、切り返してくる相棒。

「悪かった」

 俺は苦笑しながら繰り返す。

「俺の前で我慢なんかするな。もう、いいから」
「なにさ、それ。ずるいよ」

 むくれる相棒に、俺は笑いをかみ殺して立ち上がった。

「顔腫れ上がるぞ。何か冷やすもの持ってきてやる」

 俺も、と付いてこようとする相棒を、そこで待ってろ、と制して。

「この前のお返しだ。これで貸し借りなし。すべてチャラだ。俺が言った事も忘れろ、いいな」

 強引に言い置いて、背を向ける。

「……りょーかい」

 機嫌が直ったらしい相棒の声を後ろに聞き、俺はやれやれと深く溜息をついた。


 END

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※なんか、中途半端な感じが否めませんが・・・。甘々を極められない迷いの表れだと思ってやってください・・・。
矢車さんが何を言ったのかは、わざとボカしました。ご想像にお任せします(^^;
最後に矢車さんが向かったのは、きっと近所のスーパーの氷置き場でしょう(笑)。
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