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ダブル★アクション

新ダブル★アクション(22)

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vol.26 パーフェクト・ワールド


 三島さんに加担していた幹部数人への懲戒処分を含め、ZECTのトップ加賀美陸は組織を粛清した。
 いっきに幹部のポストが幾つか空き、俺は「係長」という役職を得た。ZECTに係長があったとは、知らなかったが。

 仕事内容は、シャドウの統率・管理と書類整理、その他諸々。
 以前とどこが変わったのか、よく分からないものの、役職手当が月5000円付くそうだから、これはこれでよし。

『とりあえず、お前の望みも叶ったな』
「うん! 矢車さんのおかげだよ」

 あてがわれた係長の椅子は、なかなか心地いい。ほんとにフカフカの椅子で。

『俺も安心して、元の世界に戻れる』
「え……戻るって?」

 矢車さんの突然の「帰る」宣言。思ってもいなかったことに、俺は頭が真っ白になってしまった。

 ――違う。本当は、初めから分かっていた。ただ、それを考えたくなかっただけ。

「で、でも、どうやって帰るの? 帰れないんじゃなかったの?」
『思い出したんだ。俺がなぜ、ここへ飛ばされのか』

 少し声を落として、矢車さんは話し出した。きっと、あまりいいことじゃないんだろう。

『俺は、ワームとの戦闘で大怪我を負って病院に運ばれた。俺の体は、まだ眠ったまま病院にあるはずだ』
「……矢車さんの世界にも、ワームがいるんだ」

 そっくり似てるけど、少しだけ違う世界。
 たとえば、この世界の矢車さんはもう存在しないけど、別の世界では、矢車さんはちゃんと生きている。

『俺は意識を失って……。別世界へ飛ばされた』

 元の世界で矢車さんは昏睡状態に陥り、意識だけがパラレルワールドを渡り歩いていた。

 本来の矢車さんの性格はパーフェクトハーモニー。けれど、別世界では策士、さらに別の世界ではヤサぐれ。複数の世界のそれぞれの矢車さんと体を共有してたせいで、時々人格が入れ変わるという、厄介な人だ。
 人格変異が治らないまま元の世界に戻ったら、変人扱いされるだろうに。

 動揺しているせいか、俺はそんなどうでもいいことをつらつら考えて、ふと思い至る。

「じゃあ、今矢車さんの体は、植物人間だよね。もし、矢車さんがこのまま戻らなかったら……」
『そのうち、死ぬだろうな』

 他人事のように矢車さんは言う。

『俺の体が死ねば、この俺の意識も消えてなくなる』
「だ、だめだよ! そんなの!」

 俺は無意識に叫んでいた。
 矢車さんが俺の傍からいなくなるのは、嫌だ。だけど、矢車さんが死ぬのは、もっと嫌だ。

「早く帰らなきゃ! 俺、何でもするよ。言ってよ、どうすればいいの?」
『それは……』

 その時、とんでもない客が、俺の真新しい係長室に入ってきた。
 乱暴にドアを開けるものだから、蝶番がバキリと取れてしまう。いかにも急ごしらえで作りました、という感じが丸分かりの部屋なので、無理もないとはいえ。

「ああ、ドアが……」

 無残に傾いた扉に、思わず気を取られた隙に。

『バカ、影山! 避けろ!』

 その訪問者は、俺の腹に左腕を一閃させた。

(グリラスワーム――!?)

 鋭い痛みが走ったが、それは、ほんの一瞬のこと。
 意思とは関係なく流れ出す血を見ているうちに、俺の意識は暗闇の中に引きずり込まれるように落ちていった。



※今回で終わるはずだったのに、まとめられなかった・・・。また影山、やられてます。
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