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トライアングルハーフ

トライアングルハーフ(1)

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 あの隕石が空から降ってくる以前に、俺は何度か不思議な飛行物体を目撃していた。
 それは、いつも真夜中。
 黒々とした山の麓に、楕円形に光るものが着陸する。

 昔一度だけ、飛行物体の中から出てきた『それ』を見た。
 その時、幼かった俺は、なぜか恐怖は覚えずに。ただ、神々しさと畏敬の念が、全身を満たした。

 神秘的な『力』に、抑えようもなく、魅了されて――。





 ワームに対するZECTの対応の甘さに、内外で不満の声が高まっていた。

 対ワーム組織として結成されながら、この七年間、ZECTはワーム壊滅のために何も決定的な策を打ち出せてはいない。
 ワームはのさばり続け、水不足は深刻化。

 どこかの国の、役に立たない政府のようなもので。組織の中に反乱分子が出てくるのは、必然とも言えた。
 リストアップされたのは、思っていたよりも厄介な連中ではあったが。

「織田と風間……か。ライダーが二人抜けるのはキツイな。確かな情報?」

 いつものように北斗修羅と俺は、夜の歓楽街を歩く。
 どんなに情勢が不安定でも、こういった街区の賑わいは廃れることがない。むしろ、こんなご時世だからこそ、人々は一時の快楽に身をゆだねるのだろう。

「多分な。今日も、織田と大和の対立が噂になってた。織田が離反するのも、時間の問題だろう」

 修羅は、あまり関心もなさそうに答える。

「熱血な理想主義者だからな、織田は。人望もあるし、ZECT人員がごっそり持っていかれるんじゃないか」

「やれやれ」

 俺は軽く溜息をつく。厄介事が、またひとつ増えた。

「まあ、実際、今の腑抜けたZECTじゃな。俺だって離れたくなる」

 そんな風に言う修羅に、俺は眉をひそめる。

「……前にも、その言い方は止めろと言ったはずだが」
「何が。本当の事だろ」
「そうじゃない。自分の事を “俺” と言うのを、だ」

 俺が諌めると、修羅は露骨に嫌そうな顔をする。

「お前には、関係ない」
「確かに……」

 彼女の言う通り、俺たちの間には何の関係もない。
 修羅はスパイを兼ねた、ZECTの優秀な女性コマンダーであり、修羅がもたらす内密の情報を俺が買っている、というだけ。

「じゃあな。こんなところを見つかると、まずい」
「ああ、お互い」

 そのまま修羅は人ごみに紛れていき、俺も振り返ることはしなかった。

 殺伐とした、この時代。
 人同士の関係も、潤いを感じられない。少なくとも俺にとっては。

 表面だけの街の賑々しさに嫌気が差すと、俺はよく渋谷廃墟に向かう。
 そこにあるのは、破壊されたまま手付かずのビルや家屋。誰もあえて顧みることはしないが、これが、この街の本質だ。

 その時、カラン、と瓦礫が転がる音。
 犬かネコでも潜り込んだのかと、音のした方に向かった俺は、そこでそいつを見つけた。

 半壊した家屋の奥にうずくまるそいつは、まるで怯えた小動物のようだった。
 小刻みに震える体は、明白な恐怖を示していて。

「……おいで。怖がらなくていい」
 そいつに向かって、俺はゆっくり手を差し伸べた。



※『refraction』とは別バージョンの、GSLのパラレルです。
策士矢車さんの一人称なので、例の結末にはなりません(^^;
別館の某話と、かぶらせてみました。
今後の展開は別物になりますが、若干かぶるかもです。あちらも読んでくださっている方は、ニヤリとしてくださると嬉しい(^^;
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~ Comment ~

>I様 

コメントありがとうございますv
実はGSLは、DVDさえも見てないワタシです(^^;
某動画サイトで見ただけという・・・。
そのくせ、GSLの話を書きたがるのは、ひとえに策士が好きだからだったりします。
でも、影山出てないですしね・・・。私的には、う~ん・・・な映画だったと思います(^^;
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