兄弟のつぶやき

びゃくやへのたびだち

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弟のつぶやき


俺と兄貴は白夜の世界に旅立つことになった。
今夜この港で、兄貴と待ち合わせてる。

白夜の国ってどこだっけ。 
まあ、兄貴に任せておけば大丈夫だ。

なんか最近体が重い・・・。
連日深夜まで土木工事のバイト、やってたからかなぁ。
兄貴はああ見えて心配性で、具合の悪そうな俺に毛布をもってきてくれた。

ああ、その場面は「大人の事情」でカットされちゃったから、みんなは知らないんだよね。

ともかく、ますます体の調子がおかしくなってきたけど、旅立ちのことを考えれば心もはずむ。

港といえば船だ。でもどの船に乗るんだろう。
この辺りはロシア船が多いから、密航だろうか。

――いや、違った。
兄貴は、俺の想像以上の闇を見ていた。

兄貴・・・。
俺には、到底できないよ。

太平洋を泳いで渡る、なんて。

やっぱりコツコツとバイトを続けて金をためよう。
俺たちの光の世界への旅立ちは、また一歩遠のいた。
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